決して悪いことをした訳ではなく、いわば生理現象でしかないにもかかわらず、これ以上女性から嫌われるものはないだろうとさえ言われているのが「はげ」です。
髪の毛が薄くなる、抜けてくる・・・。はげは年齢と共に症状が進行していくものですが、20代、あるいは10代の後半とまだまだ若い盛りなのに、はげてきてしまっている男性も増えています。
・はげは結婚できないのか?
はげは残念ながら見た目の印象が悪いです。
女性にとって、恋人にする男性は誇らしい存在であってもらいたいものです。
はげはモテないのはもちろんですが、女性の本音としても「はげとは結婚したくない」「友人までならともかく結婚相手としては勘弁」といった辛辣な声がとても多いです。
勿論はげでも結婚できない訳ではありませんが、現実的に考えるとはげを補うだけの魅力を持っていなければなりません。
・収入
・社会的ステータス
これらがあればはげていても結婚相手として認めてくれるでしょう。
・女性のシビアな結婚観
女性は友人関係はそこまで厳しくありませんが恋人となるとシビアです。
いずれ結婚するかもしれないと思ったら、良い相手をと思うものなのです。
女性は結婚相手で人生が決まります。
先に挙げた収入や社会的ステータスに優れている男性であれば楽な生活を送れますが、収入が低く、社会的なステータスも低い男性と結婚しても苦労が待っているだけだと分かっています。
更に、結婚と言えば子供です。
親の遺伝子がひきつがれる子供のことを考えたら、頭の良い結婚相手、あるいはイケメンの結婚相手をと考えるのは当然です。
はげていると、女性としては「子供もはげる可能性がある」と本能的に避けてしまうのです。
冒頭でもお話したように、はげは決して悪いことをしているわけではありません。ですが、はげの印象は最悪です。
親や友人・知人に自分の結婚相手を紹介する際、はげだったら自分自身の面目を潰すことにさえなりかねません。
学生時代から付き合っていたり、長い間付き合っていた彼がはげてしまったとなれば話は別です。
外見のマイナスを性格が補っているからですが、そもそもこれから婚活をと考えている男性にとっては関係ない話。
とにかくはげというのは女性から好かれるものではないのです。
…と、ここまではげに関して少々手厳しい言葉を並べてしまいましたが、今の時代、はげは決して「不治の病」ではありません。
なぜはげるのかのメカニズムも解明されつつありますので、はげを改善する方法も登場しているのです。
・AGA(男性型脱毛症)を知ろう
なぜはげるのか?
いろいろな理由がありますが、若いのにはげている男性の場合、AGAの可能性が非常に高いです。
AGAとは男性型脱毛症と呼ばれているもので、体内の酵素である「5αリダクターゼ」が男性ホルモンの一種、「テストステロン」を「ジヒドロテストステロン」へと変換します。
このジヒドロテストステロンが男性の毛を抜いていく「正体」と言われており、AGAとなるとジヒドロテストステロンが頭髪を抜いていきます。
ちなみに5αリダクターゼは1型と2型があり、特に2型5αリダクターゼが強烈と言われているのですが、自分自身がAGAなのか否かはクリニック等で血液検査を行うと分かります。
ちなみに、髭、胸毛といった体毛が濃い人はAGAの可能性が極めて高いです。
一方でジヒドロテストステロンは、はげにとっては悪影響なのですが体の生育にも関連している大切な男性ホルモンです。
骨、筋肉、骨格はもちろんですが精子の精製にも関わっていますので、まさに「男の象徴」とも言うべきホルモンなのです。
さすがにジヒドロテストステロンに対して働きかけるとなると、はげを抑えられても男としての機能まで損ねかねません。
そこで近年のAGA治療のメインとなっているのが5αリダクターゼの働きを抑える薬の登場です。
・5αリダクターゼとは?
5αリダクターゼは酵素の一種ですが、分泌量に関しては遺伝で決まると考えてよいでしょう。
つまり、努力云々ではなく運命と言い換えても良いのです。
はげの原因がAGAの場合、頭皮を健全にとの思いから高価な育毛シャンプーを使ったところで基本的には意味はありません。
AGAの場合、5αリダクターゼなりジヒドロテストステロンを抑えなければならないのですが、先にもお伝えしたようにジヒドロテストステロンは男としての生育にも重要なものですので、こちらを抑えることは難しいのです。
そこで5αリダクターゼを抑える手法がAGA治療のメインとなっています。
フィナステリドというAGAの治療薬があるのですが、こちらは5αリダクターゼの働きを抑えてくれますので、AGA治療の際、まずはフィナステリドを飲むことで抜け毛が減ります。
ですがフィナステリドはあくまでも抜毛を抑制するものですので、毛を生やすためにミノキシジル等、育毛栄養成分の強いもので毛を育てる。
抜毛防止のフィナステリドと育毛促進のフィナステリド。この二つがAGA治療の肝となります。
ちなみに10代後半や20代前半の場合、まだまだ生える力もあるのでフィナステリドを飲むだけでも抜毛がなくなるので、結果的にはげの改善が図りやすいと言われています。
このように、AGAは治療が可能です。言い換えれば「はげは治る」のです。
・AGA治療のデメリット
上記のように、AGAが原因のはげであれば改善出来るのです。
特に10代後半や20代前半といった若年層のはげは大抵がAGAですので、諦める必要はありません。
改善するものなのですが、AGA治療の際、一つだけ気を付けておかなければならないこともあります。
それはフィナステリドの特性です。
ミノキシジルに関しては血管拡張作用があるだけですので、血圧が高くなる可能性はあるものの、基本的に塗った部分が少々ぼんやりと暖まる程度でしかありません。
飲むタイプのフィナステリドの場合、こちらも血圧の変化程度しか注意点はありません。
ですがフィナステリドは酵素の働きを抑えるものです。
つまり体の中に働きかけるものですので、体の中にデメリットが生じてしまうのですが、性欲減退、さらには精子減少がデメリットとして挙げられています。
これらは一度飲んだら生涯に渡って悩まされるようなものではなく、あくまでも飲んでいる時だけの問題です。
摂取を控えれば次第に性欲も精子の数も元通りになります。この点が要注意なのです。
自分自身だけのことを考えたAGA治療であれば、フィナステリドはとても有効な手段です。
はげで悩んでいるくらいであればすぐにでも摂取した方が良いでしょう。性欲減退や精子の減少は自分自身に大きなデメリットをもたらすものではありません。
ですが婚活となると話は別です。
結婚したいと思っている女性にとって、相手男性へのチェックポイントは多数あります。
はげが嫌だというのはもちろんですが、良い状態の子供を生みたいとの意識が強まっている昨今の女性は、葉酸を摂取するなどして自分自身の卵子の質を高めようとしているのです。
パートナーの精子の質にもこだわりますので、「フィナステリドを飲んでいる」と知れば、あまり良い顔はされないでしょう。
・結婚を見据えてすべきこととは?
はげは駄目。でもフィナステリドも敬遠される。
でははげは結婚できないまま諦めろということなのかと憤る男性もいるかもしれませんが、先にもお伝えしたように、フィナステリドは飲むのを辞めれば精子への影響はなくなります。
つまり、はげているけど結婚したいと思ったら、AGA治療は婚活前に行っておくべきです。
婚活前に良い髪の毛の状態で知り合い、子供のことを考える局面に入ったらフィナステリドの使用を中止すれば良いだけです。
それらを考えると、本気で結婚を考えるのであればAGA治療は早めに行っておいた方が良いでしょう。